ローソク足の歴史では、江戸時代の米相場の分析と現在のチャートの成立を分けて考える必要があります。本間宗久を発明者とする説明を、史料に照らした協会の解説と比較します。
ローソク足は日本の米相場から生まれたのか
日本には米相場の変動を記録し、売買の判断材料にする罫線分析の歴史があります。ただし、古い時代の相場分析があったことと、現在の四本値を使うローソク足が同じ形で存在したことは別です。チャートの名前だけでなく、何の価格をどのように記録したかを見る必要があります。
本間宗久がローソク足を発明したと断定できるか
本間宗久をローソク足の考案者とする説明は広く見られます。一方、日本テクニカルアナリスト協会は、宗久の著作とされる復刻資料に、罫線・ローソク足・酒田五法の記述が見当たらないことを説明しています。
同協会は、1904年の『相場罫線術講義』が宗久の使った罫線を陰陽切替罫線・酒田足としていることなども紹介しています。これは現在のローソク足と同じものだと無条件に扱えないため、本記事では「本間宗久が現在のローソク足を発明した」とは断定しません。
江戸時代の相場観と現在の足を区別する
相場の心得、足の描き方、複数本を組み合わせた経験則は、それぞれ別の問題です。江戸時代の相場師の名前が付いた説明であっても、現在使うパターンの定義や予測精度が証明されるわけではありません。歴史的な由来と、現代のデータで有効性を検証する作業を分けましょう。
協会の入門資料は、現在のローソク足を明治期の日本式チャートとして説明しています。成立時期を調べる場合は、一般向けの伝承と、当時の図を含む資料のどちらを根拠にしているか確認します。
日本だけの手法ではない:海外での呼び方
現在は海外のチャートサービスでもcandlestickとして選べます。英語では実体をbody、ヒゲをwickまたはshadowと呼びます。日本語の名称を覚えることより、始値・高値・安値・終値と実体の対応を理解する方が、異なるサービス間でも読み方を確かめやすくなります。
現在のローソク足の読み方、酒田五法と組み合わせの一覧へ進めます。歴史的な名称は、未来の利益や勝率を保証する根拠ではありません。

