通貨強弱ガイド・TradingView

TradingViewで通貨強弱を確認する方法

TradingViewのインジケーター画面やPine Scriptを使って、チャート上で通貨の強弱を確認する方法を解説します。

TradingView(トレーディングビュー)は、ブラウザやアプリで使えるチャートツールです。TradingViewで通貨強弱を確認するには、ユーザーが公開しているスクリプトをチャートに追加するか、Pine Scriptで自分で作る方法があります。この記事では、TradingViewの公式ヘルプとPine Scriptのマニュアルをもとに、その手順と注意点を解説します。

画面の表記は更新によって変わることがあります。特定のスクリプトを紹介・推奨するものではありません。

TradingViewで通貨強弱を見る方法は2つ

スクリプトを追加

ほかのユーザーが公開している「コミュニティスクリプト」から、通貨強弱を表示するインジケーターを探してチャートに追加します。プログラミングは不要です。

Pine Scriptで作る

TradingView独自の言語Pine Scriptで、計算方法を自分で決めたインジケーターを作ります。中身を把握したうえで使えるのが利点です。

インジケーター画面から追加する手順

TradingViewのヘルプによると、コミュニティスクリプトのインジケーターは、チャート上部のツールバーから開くインジケーターのダイアログ(英語表示では「Indicators, metrics, and strategies」)から探せます。一般的な流れは次のとおりです。

  1. 1チャートを開く

    確認したい通貨ペアのチャートを表示します。

  2. 2ダイアログを開く

    上部ツールバーのインジケーターのボタンを押します。

  3. 3検索する

    コミュニティスクリプトの中から「currency strength」などで探します。

  4. 4チャートに追加

    名前をクリックすると追加され、設定から期間などを調整します。

通貨強弱は日本語より英語の「currency strength」「currency meter」といった名前で公開されていることが多いため、英語でも検索してみるとよいでしょう。読み方の基本は通貨強弱の見方で解説しています。

コミュニティスクリプトを選ぶときの確認ポイント

TradingViewのヘルプでは、コミュニティスクリプトはユーザーが作成したものであり、計算内容に疑問がある場合は作者に直接問い合わせるよう案内されています。公開されているスクリプトには、ソースコードを誰でも見られる「オープンソース」、中身が非公開の「保護」、作者の許可が必要な「招待制」の種類があります。

  • 計算方法:対象の通貨、比較する通貨ペア、期間、計算式が説明されているか。オープンソースならコードで確認できます。
  • 時間足:どの時間足で計算しているか。チャートの時間足に連動するのか、固定なのか。
  • 対象通貨:自分が取引・分析したい通貨が含まれているか。
  • 更新とコメント:作者の説明や更新履歴、利用者のコメントで既知の問題が報告されていないか。

Pine Scriptで通貨強弱を計算する考え方

Pine Scriptでは、request.security()関数を使うと、表示中のチャートとは別の銘柄(通貨ペア)のデータを取得できます。これを使い、ある通貨を含む複数の通貨ペアの変化率を平均すれば、簡単な通貨強弱を計算できます。

次は、米ドル(USD)の強さを4つの通貨ペアから計算する考え方を示すためのサンプルです。シンボル名は例で、実際に使えるシンボルはTradingViewのシンボル検索で確認してください。

//@version=6
indicator("USD strength (example)", overlay = false)
len = input.int(20, "期間(本数)", minval = 1)

// 指定したペアの変化率(%・対数)。USDが後ろにあるペアは符号を反転
chg(sym, inv) =>
    c = request.security(sym, timeframe.period, close)
    r = 100 * math.log(c / c[len])
    inv ? -r : r

usd = (chg("FX:USDJPY", false) + chg("FX:EURUSD", true)
      + chg("FX:GBPUSD", true) + chg("FX:AUDUSD", true)) / 4
plot(usd, "USDの強さ", color = color.red)
hline(0)

ポイントは次の3つです。

  1. 変化率:math.log(c / c[len])で、len本前からの変化率(対数)を求めています。
  2. 向きをそろえる:EUR/USDのようにUSDが後ろにあるペアは、上昇が「USD安」を意味するため符号を反転させています。
  3. 平均する:USDを含む各ペアの変化率を平均したものを「USDの強さ」としています。ほかの通貨も同じ方法で計算し、並べて表示すれば通貨強弱チャートになります。

Pine Scriptの基本的な使い方は公式マニュアルに沿うと、チャート下部の「Pine Editor」タブを開き、新しいインジケーターを作成してコードを入力し、保存してから「チャートに追加(Add to chart)」を押す流れです。

request.security()の呼び出し数に注意

Pine Scriptのマニュアルによると、1つのスクリプトで実行できるrequest.*()の固有の呼び出しは原則40までです(Ultimateプランは64まで)。8通貨すべての組み合わせ(28ペア)を取得するとこの範囲に収まりますが、通貨や時間足を増やす場合は上限を意識して設計しましょう。また、上位足のデータを取得する際のlookaheadの扱いを誤ると、過去の表示が実際にはありえない値になる(リペイントする)ことがあります。

当サイトの通貨強弱チャートも同じく「各通貨の、他の通貨に対する変化率(対数)の平均」で計算しています(8通貨・ECBの日次参照レート)。TradingViewで作った結果と比べる場合は、期間と対象通貨をそろえると比較しやすくなります。

TradingViewで使うときの注意点

注意しておきたいこと

  • 同じ「通貨強弱」でも、スクリプトによって計算方法や対象通貨が異なり、順位が一致しないことがあります。
  • 表示されるデータの提供元や更新のタイミングは、銘柄や利用状況によって異なります。取引に使う価格は、利用するFX会社の画面で確認しましょう。
  • 利用できる機能や同時に表示できるインジケーターの数は、プランによって異なる場合があります。最新の条件はTradingViewの公式サイトで確認してください。
  • 通貨強弱は過去の値動きを整理したもので、将来の値動きを保証するものではありません。

よくある質問(FAQ)

TradingViewに通貨強弱のインジケーターはありますか?

ユーザーが公開しているコミュニティスクリプトの中に、通貨強弱を表示するものがあります。チャート上部のインジケーターのダイアログから検索して追加できます。内容は作者ごとに異なるため、説明やコードを確認してから使いましょう。

Pine Scriptがわからなくても使えますか?

公開されているスクリプトを追加するだけなら、プログラミングの知識は不要です。計算方法を自分で決めたい場合や、中身を確認したい場合にPine Scriptの知識が役立ちます。

TradingViewの通貨強弱とこのサイトの数値が違うのはなぜですか?

計算に使う価格データ、対象通貨、期間、計算式が異なると結果も変わります。当サイトはECBの日次参照レートを使い、8通貨それぞれの他の7通貨に対する変化率の平均を計算しています。

スマホでもTradingViewで通貨強弱を見られますか?

TradingViewはスマホからも利用できますが、操作方法や表示は端末やアプリのバージョンによって異なります。スマホでの確認方法は通貨強弱アプリの選び方も参考にしてください。

参考資料

記事内容の誤りに気づいた場合は、お問い合わせからお知らせください。本記事は情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の売買を勧めるものではありません。